アリキ・ヴァン・デ・クルス

アプライドアーツ(応用芸術)における修士で(アムステルダムの)Sandberg Instituteを卒業してから、Aliki van der Kruijsは、オランダのハーグでスタジオを主催しています。そして主に、自ら始めた研究プロジェクト、コラボレーションにフォーカスしています。彼女のインスピレーションは、物事の背景、マテリアルリサーチから生じ、アートとデザインの交差点で表現されます。研究の間、彼女はグラフィックデザイン、フォトグラフィー、そして人間と自然間の関係を強調するためのフレームワークや、テキスタイル研究をするためファッションデザインにおいて、自身の背景として置いています。

Project in Arita

  • Title : Made by Rain
  • Period of Residency : September - November
  • Sponsor : Creative Industries Fund NL

Van der Kruijsは、磁器の独特なニュアンスやテキスタイルパターンのテクスチャーを表現するため、有田で多様な技術を実験しました。有田に来る前からのプロジェクト”Made by Rain”、自然の雨の雫で作られた模様を用いた現在進行中のテキスタイルプロジェクトを引き続いて行いました。有田で彼女は、幾つかの実験的な釉薬の段階で共に本物の雨を使用し、磁器上に繊細な雨の模様を成し遂げる方法を有田の窯元 福泉窯と共に開発。数多くの実験、努力の結果、ついに望雨のパターンを作るための生産的で安定した方法を発見しました。加えて、伝統的な有田の転写捺染において今日まで決して使われることのなかった陶磁器材料で表現される複雑なオーガニックパターンを可能にした転写捺染を発展させました。有田で開発した作品は、ベンチュラドバイ(2018年3月26日~29日)やクーパー・ヒューイット国立デザイン博物館の’Made by Rain’展示会で見ることが出来ます。
また、東京の河西香奈ギャラリー(2017年12月12日~2018年2月3日)での‘akira,aliki,arata,arita’共同展示会の一部として展示されました。

Made by Rainの皿はThomas Eyck(オランダ)で販売が開始されています。
製品の購入につきましては、Thomas Eyck(英語のみ)もしくは Creative Residency In Arita までお問い合わせください。

Interview

  • 有限会社 福泉窯
  • 生産管理部長 下村耕司

2017年オランダから来られたアリキさんを受け入れ、アーティストが制作したい作品づくりのサポートを行いました。

弊社は創業して今年で64年の有田では新興的な窯元でありますが、
だからこそ新しい取り組みや外部とのコラボレーションに違和感は感じていませんでした。
このアーティストレジデンス活動に関わってみて感じた事は、海外アーティストと共に新しいモノづくりを行う事で、いい意味で有田ブランドに新たなスパイスを取り込めたのではないかと感じています。
有田の培われてきた技術そして最新の技術によって、他では実現できなかったアーティストが作りたかった「モノ」それを具現化できた事は私たちにとっても嬉しい瞬間でもありました。

今後の有田を担っていく新しい世代として、これからも外部の風を取り入れつつ、常にグローバルなチャンネルはオープンにしておきたいと感じたアーティストレジデンス活動でした。

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