フローリス・ウォブン

家具やインテリアデザインを専攻しベルギーのFaydherbeアカデミーを卒業してから、ドイツでの勉強の期間を経て、Wubbenは自身の出身地であるオランダに戻り、アムステルダムに2009年Floris Wubbenスタジオを設立しました。

近年、彼のスタジオは次第に、機械や過程のデザインにフォーカスしています。Wubbenは、物が生産される時の既存の人間と機械の間の関係性に魅了されます。自らデザインした‘プレス機械’を利用して作られた商品である彼の押し出し加工されたプロジェクトなどの作品は、製造の過程の間、いかにして人間の行動が物の形成に影響を与えるのかについて興味深い質問を提起しました。この場合、エポキシの土やセラミックを切り替える材料の変更の選択や、デザイナーが圧力をコントロールする方法は、最終的にブジェそのもの美の外観に、非常に大きな影響を持つことがわかります。この押し出し成形の方法を通し、Wubbenは、調和の中で共に働きかける、人間、材料、そして機械との間での有機的な関係性や相乗効果をリサーチしました。この独特のアプローチによって、それぞれのユニークな作品は、機械的な製品や手芸の職人の技の頂点のようであることがわかります。

彼の3つのプロジェクトである、押し出し加工(エクスクルージョン)、天体プロジェクト(グローブプロジェクト)やハンマーをウチ押し出し形作られるボールなど、Wubbenは、創造の過程で職人の役目の重要性を強調した、ロウテクの、セルフデザインされた機械を使用しています。デザイナーとしても、Wubbenはまた、自然の中でたやすく見つかる自然の材料や物が、いかにして、最大の創意工夫、さらに最小の変更を広げる実用的な製品に変換されうるのかということを熱心に追求しています。

スタジオの作品は日本、オランダや海外のギャラリーやデザインショップで販売されています。物はコレクションを形成し、デザイン博物館Holon(イスラエル)、ミュージアム・オブ・アーツ・アンド・デザイン(ニューヨーク)、Gewerbe(ウィンタトゥール)、クラフト・デザイン・ミント博物館(シャーロット)、北ブラバント州博物館(スヘルトーヘンボス)、そして、アート・デザイン博物館(シンガポール)を含む博物館で展示されています。

Project in Arita

  • Period of Residency : September - November
  • Sponsor : Creative Industries Fund NL

有田で陶土工場を訪れた後、Wubbenは伝統的な土づくりの過程で刺激を受けました。偶然にも粘土水が流れる水路に回転する水車の上にできた円形の鍾乳石の多量の土の懸濁液のしたたりを発見しました。自身のインスピレーションとしてこの自然の構造を受け取り、彼は、また新しい材料を開発しようとしている間に、鍾乳石のような構造を作るための技術や方法の領域を追い求めました。数多の予期せぬ障害を乗り越えて、彼はやっと、この新しい材料で、これらのユニークなベースを作ることに成功しました。展示作品は、有田で作られた初のプロトタイプのようなもので、それらは未だ開発の段階にあります。

これらの作品の最終開発段階や、作品がどのように受け止められるのかについて、経過をおっていきます。有田で制作した初期の作品は、プリンセスホフ陶器博物館(2017年12月2日~2018年6月5日)や、2017年のDDWダッチデザインウィークにて展示されました。
2018年、有田で制作した作品の一つは、プリンセスホフ陶器博物館によって購入され、その博物館の永久所蔵品としてコレクションの一部として保管されています。

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